表参道駅A5出口から歩いて12分。西麻布にあるレフェルヴェソンス。
食べログ評価4.5以上。そして、ミシュランガイドで2つ星を獲得している隠れ家風フレンチレストランであり、予約が全く取れないことで有名だ。
店名である「レフェルヴェソンス」は、フランス語で泡、活気、泡立ち、興奮などの意味。それゆえ、料理やお皿には泡や泡の模様が多く使われています。そして、見た目・味・サービス・雰囲気・・・全てにおいて完璧で人々を心から興奮させてくれるお店です。
では、これから詳しく紹介します。
「レフェルヴェソンス」について
日本人として生を受け、愛するこの土地の風味と、世界各地の様々な味わいが、お互いの良さを自然と引き出しあい高め合い、お皿の上・テーブルの上・お客様と私ども、そしてダイニング全体が渾然一体となる「一座建立」を目指します。
わたくしどものレストランはまさに「市中の山居」ここでの3~4時間は、どうぞ心は喧騒から離れ、現実を忘れてください。
そして、森と海の大きく豊かな自然を慈しみ、田畑や牧場の汗に心から感謝し、目に見えない酵母や微生物に想いを馳せ、心や身体が自然と沸き立ってゆく(effervescence)、そんな世界に皆様をいざなって参りたいと思っております。
ホームページから引用
表参道駅A5出口から徒歩12分
住所は「東京都港区西麻布2丁目26−4」。西麻布にあるお店で最寄り駅は表参道。しかし、駅から徒歩12分 (広尾駅からだと徒歩16分)と少しアクセスが悪い場所にあります。
そのためタクシーで行くのがオススメします。表参道駅A5出口を出ると目の前は車通りの多い道路なので、すぐに捕まえることができますよ。
お店に入るとウェイティング・ルームへ
「レフェルヴェソンス」に入ると最初にシックで落ち着いた雰囲気のウェイティング・ルームに案内してくださいます。ソファー席が2つと大き目のテーブルがあるシンプルな部屋。天井が高くて広々としているお部屋。
テーブル席に案内されるまで、後に来る絶品料理を楽しみにしながらひと休憩します。メンバーが全員揃ってからテーブルに案内してくれるため、遅刻はしないようにしましょう。
店内の席はこんな感じです。
フレンチと和が融合している料理が多い
今回頂いたコースはこんな感じ。
テーマはテロワール~海と大地がであう場所で。テロワールとは「土地」を意味するフランス語”terre”から派生した言葉。
メニューを見てみると、蟹、雲丹、穴子、鮎、ムール貝・・・etc。
海の幸を使用した料理が多いのです。食材にも調理方法にもかなり和の要素が入っています。フレンチとしては少し珍しいですね。最初に提供されるウェルカムドリンクも白ワインと日本酒を融合したお酒です。
なぜ、和の食材を多く使用しているのか、スタッフお話を伺うと、「私たちのお店のお客のターゲットは日本人だけでなく、世界中の人々です!」と堂々とおっしゃっていました。
海外の方にも楽しんでもらえるよう和の要素が多いのですね。外国人との会食などで利用すると良さそうです。
実際、私が来店した時も、外国人のお客様が多くいらっしゃいました。また、スタッフも外国の方が何人かいました。HP(http://www.leffervescence.jp/)も日本語だけでなく、英語とフランス語バージョンがありますね。
滞在時間が3~5時間
「レフェルヴェソンス」はコンセプトとして、現実を忘れてゆっくり料理を楽しんでほしいという想いがあります。その想いから、コースの料理数は12品 (口直しなど細かい料理を合わせると約14種類)とかなり多く、料理の出てくる間隔が長いです。
そのため、滞在時間は食べるスピードによって異なりますが、大体3~5時間くらいになります。なので、18時~19時スタートで予約をするのがオススメです。
私は、美しい料理に夢中で帰るときにふと時計を見ると、普通に4時間経過していました。長い方だと5時間半くらい滞在しているそうですね。本当に時間を忘れてしまうくらい素敵な空間でした。
食べログ評価4.5以上!ミシュラン二つ星!
食べログでは、評価件数500件以上もあり、評価は4.5越え!ミシュランでは、2015年・2016年・2017年と3年連続二つ星!また、「アジアのベストレストラン50」では2017年に12位 (2016年は16位)。
このように日本だけでなく、世界中からも評価が高いお店となっています。
*アジアのベストレストラン50とは
「世界のベストレストラン50」では規模が大きいので、少し規模を減らし、レストランが多いアジアとラテンアメリカに焦点を当てたランキング。世界各国の有名料理評論家、シェフ、レストランオーナーらの投票による格付けで順位が決まります。
そんな「レフェルヴェソンス」。シェフはどんな方?
このレストランのエグゼクティブシェフ(総料理長)は生江 史伸さん。
1973年2月16日生まれで出身地は横浜。
1996年、慶応大学法学部政治学科卒業後、広尾にあるイタリア料理屋「アクアパッツァ」で主にフロアとして働き、基礎を学ぶ。
2003年、フランスに本店があるミッシェル・ブラス トーヤ ジャポンでシェフとして働く。途中、フランスのライヨール本店で研修を積み、2005年、スーシェフ(副料理長)に就任。
2008年、世界のベストレストラン50で2位の英国ロンドン近郊にある三ツ星レストランザ・ファットダックで働き、スーシェフおよびペストリー担当をする。
2009年、日本に帰国。そして、2010年9月、東京の表参道にレフェルヴェソンスをオープン。
「レフェルヴェソンス」で食べたもの(ディナータイムに来店)
ウェルカムドリンク
フレンチと和の組み合わせ!白ワインと日本酒で割ったお酒。
面白いですね。最初から衝撃!少し警戒して飲みましたが、これが見事に合うんですよ。最初は、日本酒が強いかなーと思ったのですが、後から白ワインの爽やかすっきりした風味が追いかけてきます。
それにしても、ゴールドの杯が綺麗ですね。
オリーブ
1人につき2個なので、4個オリーブが入っています。見た目では分かりませんが、プレーン味とブラッドオレンジ味の2種類のオリーブが混ざっています。
オレンジの爽やかな香りが食欲を刺激しますね。
ハロー~毛蟹、ピーマン、茴香/かぼすと日本酒
フランス語で泡を意味する「レフェルヴェソンス」なので、ガラスの器とベースのお皿両方に泡模様がありました。見た目が凄く綺麗!
こちらの料理は提供時に「最初に左の料理を食べて、次に右の料理を食べてください」と言われます。食べる順番が決まっているのですね。
左にあるのが、蟹肉入りの毛蟹ムースに、茴香、そしてピーマンのエスプーマを乗せた3層構造の料理。蟹とピーマンって合わせて食べることが少ないと思うので、どうなのかなーと思ったんですが、見事にお互いの味を尊重しあっています。美味い!
右にあるのが、かぼすと日本酒を液体窒素で固めて仕上げたシャーベット。舌の上でふわっと溶ける軽い口当たりです。味は、カボスの風味の方が強く、爽やか!日本酒の味は薄めですが、よく味わうとほんのり風味を感じます。全体的にかなりさっぱり!最後に右の料理を食べるのは、口の中をリセットさせるためなのかな。
アップルパイのように #29 ~ 雲丹、穴子、海苔
この赤いパッケージは誰もが一度は見たことのある某ハンバーガーチェーンのアップルパイ!
見た目は一見普通のアップルパイですが、パイの下に敷かれている紙にはわたしたちのアップルパイと書かれており、シェフの遊び心と想いが沢山詰まっています。
食べてみます。
味は全くアップルパイと別物!中には雲丹、穴子、海苔が入っているパイです。
一口食べると、サクサクのパイ生地とバターの香りを最初に感じます。その後に・・・ガツン!海鮮の香りが口の中でふわーっと広がるのです!
料理名の#29は29代目のアップルパイという意味です。そのため、「雲丹、穴子、海苔」のパイを味わえるのは今だけ!代が変わると#30となり、パイの中に入っている食材が変わります。
パン
ここでパンが登場!普通のパンではございません。大阪の超有名パン屋ル・シュクレクールのものを使用しています。
「ル・シュクレクール」は食べログのパン部門で日本1位に輝いたこともある有名店。テレビや雑誌で取り上げられたり、関西のみならず全国からパン好きが集まるとても人気のパン屋さんです。
ここのお店のパンはミシュラン常連のレストランでも使われており、東京では「レフェルヴェソンス」をはじめ、「SATOブリアン」、「ラ ボンヌ ターブル」、「レスト」の4店舗で使用されています。すべて超有名レストランです!
生地の水分量が多く、モチモチ感が凄くとてもしっとりしています。
このパンを、豆腐と自家製サワークリームにオリーブオイルをかけたディップにつけて頂きます。
このディップとパンの相性が抜群!売っていたら即買いレベルです。単にバターではなく、自家製ディップを添える点もさすがの有名店ですね。
南風〜クルマエビの乳清ポシェ、胡瓜と青柚子のヴィネグレット、本枯れ節の詰め
乳清とは、ヨーグルトの上に溜まっている水分のこと。ホエーとも呼ばれています。このホエーでクルマエビを茹でています。こうすることで、しっとり感を保ちつつ本来の旨みを濃厚にすることができるそうです。
エビがかなり肉厚。また新鮮なのでプリプリ食感がかなり凄いです。風味も良く、悶絶するほど美味しい!下のソースはさっぱり!これはエビの素材そのものの風味を楽しむ料理なのかな。
ちなみに、頭と尻尾も頂くことができます。私は食べられるのを知らずに残してしまったのですが、隣のグループの方々が美味しそうに食べていました。
定点~蕪とパセリ、キントアハム、ブリオッシュ
春・夏・秋・冬。全ての季節で常時提供しているから定点と呼ばれています。
蕪の旬は11月から1月。旬の時期ではない春・夏でも蕪が提供されます。なぜなら、これは季節ごとの蕪そのものの風味を味わう料理。
季節によって、蕪の味、柔らかさは異なりますが、4時間かけてじっくりと低温(60~70℃)で火を入れた蕪は、噛む度にジュワ―と素材本来の旨みが口の中でいっぱいに広がります。
私が来店したのは8月なので夏の蕪。パセリ、キントアハム、ブリオッシュと合わせていました。
直線的になっている緑鮮やかなソースはパセリのソース。キントアハムはハムの味を味わうというより、蕪の味を引き出す塩分代わりに用いています。
夏の蕪は旬ではありません。そのため、虫から身を守るために酸っぱさや青臭さが多少あります。しかし、その蕪でさせも、トッピングと調理法で最高の味に変貌させるのが「レフェルヴェソンス」なのです。
スタッフの方はこうおっしゃっていました。
「1回来店しただけじゃ、レフェルヴェソンスに来たとは言えません。すべての季節の蕪を味わって初めて、来たと言えるのです。」
夏の蕪以外も味わってみたくなりました。
コンソメスープ
鮎のだしでとったコンソメスープです。グイっと頂きました。
スープは冷たく、鮎の旨みが凝縮しています。
夏~鮎をうるかの香りで、枝豆、米酢、芋茎
基本的に日本でしか鮎を食べません。また、調理法は、塩焼きがは有名ですよね。
この鮎をこのお店ではフレンチに使うのです。
鮎の全て、すなわち頭から尻尾まで頂ける料理なのですが、素材本来の旨みを最大限に引き出すために、鮎を3つの部位にわけて、各々異なる方法で調理します。まさしく鮎を楽しむ一品!
頭の部分は油でカリカリに!鮎の半身は揚げ焼き!残りの半身はしっとりと火入れ!鮎のスープを含めると4種類の調理法になりますね。
ちなみに、油は普通の油ではないのです。山椒オイルを使っています。そのため、少しピリッとアクセントが効いていています。
食べる部位によって、カリカリだったり、フワフワだったり、食感の変化は見事です。
蕪もそうですが素材の味を最大限に活かす料理が多いですね。
マイグレーション~とうもろこしの冷たいスープと発酵乳、モーレネグロ
中心の白いのはサワークリーム。黒いのがモーレネグロです。
食べ方はサワークリームとモーレネグロをとうもろこしのスープをごちゃごちゃに混ぜても良いですし、スープだけ頂くのも良し。
モーレネグロは初めて食べましたがかなり深みのある味。スープと混ぜることでコクが増します。
*モーレネグロとは
メキシコで、『モーレ』はソース、『ネグロ』は黒の意味。甘くないチョコレート、チリ、アーモンド、ニンニク、トマト、シナモンなどの各種のスパイス、木の実など煮込んだソースのことです。
おばあちゃんの味~ちいさな茶碗蒸し、栄螺、二十日大根の糠漬け
小さめの茶碗蒸し。こんなオシャレな茶碗蒸しを出すおばあちゃんは日本で何人いるのだろうか・・・と思いながら食べていました笑。ネギもかなり細かく切られています。
ここでお肉を切るためのナイフが登場
メイン料理に合わせて、お肉を食べる前にナイフをこんな感じで選びます。ラギオールのナイフでフランスのティエールで作られているもの。ソムリエナイフとして有名です。一つ一つ持ち手や重さが異なります。こういったサービスは珍しいですね。楽しい!
森のむこうに/狩りの記憶~夏鹿のロティとムール貝、茗荷、茄子、大葉、青梅
大葉を取るとこうなります。
この料理名の「狩りの記憶」。これはシェフが実際に鹿を狩りいった経験があるから。狩りの際、山だけでなく、近くに海があり、山のもの、海のもの両方の命を頂いて育った鹿。そのため、大葉やムール貝といった山や海の食材と合わせているらしい。
鹿肉の火入れ加減はさすが!中が赤いので、一瞬生っぽく見えますが、ナイフを入れても血が滴ることもなく、 しっかりと火が通っています。噛むと肉汁が口の中で広がり、ジューシー。大葉と一緒に食べるとより一層美味しい!
バースデイプレート
ロウソクの周りには円筒形に焼かれたオレンジ味のチュイール菓子。
その周りには、可愛らしい花弁を散らしてあります。ちなみに、この花は食べることができます。
西と東と~チーズたち あるいは お野菜たち
まずはチーズ。
4種類入っており、ハチミツとブルーベリーのソースが添えられています。ヤギ乳のチーズといった少し珍しいのもありました。
次にサラダ。
この綺麗な器の中にはなんと53種類の野菜が入っています。
入っている野菜はこんな感じで生産者と何の野菜を使用しているのかが書かれていますよ。
木陰の涼~メロン、ヨーグルト、朴の葉、カフェ
ここからデザートが3連続!まずは、これから!一瞬マンゴーのように見えてしまうほど綺麗なメロン。
中にはこんな感じで、ヨーグルトとアイスが入っています。
野っ原でひと休み~桃、よもぎ、ヤギの乳
桃が新鮮で美味しい!
ミニャルディーズ
「ミニャルディーズ」とはフランス語で「可愛さ」や「上品さ」という意味。フランス料理の中では「食後の焼き菓子」。
綺麗な泡模様の器に乗っている小さなお菓子は、パッションフルーツの羊羹、スモモのマカロン、チョコクランチ。中央にはチュッパチャップスの形をしたチョコがあります。
チョコは食べると、口の中でパチパチします。遊び心が詰まった一品です。パチパチはじけるお菓子「パチパチ君」は昔よく食べてたなー。
“World Peace”
ピーナッツ、黒糖で味付けしたミルク。
ピーナッツの香ばしい風味にミルクの甘味が合うんですね。
お薄~抹茶
最後はコーヒーや紅茶ではなく、抹茶なのです。
スタッフの方が、ワゴンでお茶セットをテーブル脇に運んできて、このように、目の前で、お抹茶を立ててくださいます。
めちゃくちゃかっこいい!外国人のお客様も喜びそうなパフォーマンスですね。和の雰囲気にこだわっているのが、伝わります。
評価・口コミサイトまとめ
サイトの口コミ評価をまとめてみました(2017年8月23日現在)。見つからなかった評価サイトは「-」としています。
サイト | 口コミ件数 | 評価 | リンク |
---|---|---|---|
食べログ | 526件 | 4.65 | ★ |
64件 | 4.90 | ★ | |
トリップアドバイザー | 133件 | 4.50 | ★ |
フォートラベル | ― | ― | ― |
Retty | 183件 | ― | ★ |
ぐるなび | ― | ― | ★ |
基本情報
HP | http://www.leffervescence.jp/ |
---|---|
TEL | 03-5766-9500 |
場所 | 表参道駅A5出口から12分 |
営業時間 | 【ランチ】 12:00~16:00(13:30L.O) 【ディナー】 18:00~23:30(20:30L.O) |
定休日 | 日曜日、 月曜日を中心に月8日 | 住所 | 東京都港区西麻布2-26-4 |
カード | 可 |
席数 | 50席 |
カウンター | 無 |
個室 | 有 |
喫煙席 | 無 |
駐車場 | 無 |